2016年2月29日月曜日

8MHz帯の船舶無線、意外な収穫

昨晩深夜1時ごろ、なかなか寝る気にならなかったので8MHz帯の業務用バンドを聞いていました。
8MHz帯には船舶無線の海岸局が多い一帯があり、下の写真のようにあちこちでCWが出ている状態でした。


まず強く聞こえてきたのは、

周波数(kHz) コールサイン 場所
8417.5 XSV 天津
8425.5
8433
XSG 上海
8435 XSQ 広州

と、完全に想定範囲内の局。
しかしよく聞いてみると、

8424 SVO
8431 TAH

という聞き覚えのない2局が聞こえていました。
検索すると、SVOはギリシャ、TAHはトルコの局であることが分かりました。

この2局の電波はやはり中国局と比べると微弱(実際、私はしばらくTAHをXHとミスコピーしていた)ですが、それでも1周たった3mのループアンテナで聞こえるのですから驚きました。出力は何Wなんでしょうか。

というわけで、このときのSVOの音声をYouTubeにアップしておいたのでお聞きください。
2秒間のキャリアに続いて、DE SVO と打っているのが分かります。





受信機:SDRplay, SDR#
アンテナ:ΔLOOP10

てっきり近隣諸国の局しか聞こえないだろうと思っていたら、意外な収穫でした。

2016年2月25日木曜日

NTT技術史料館に行ってきた

博物館シリーズ第6回、NTT技術史料館です。

 

西武新宿線 東伏見駅から徒歩約15分、NTT武蔵野研究開発センタの中にある地下1階地上3階の大きな史料館です。めずらしく館内撮影OKです。

入ると、まず受付で名前を書きます。無料でタブレット端末とヘッドホンを借りることができました。これで館内の解説ビデオなどを見ることができます。


この史料館では、各階に「歴史をたどる」と「技術をさぐる」という2つのブースがあります。「歴史をたどる」は下の階から見ていくと時代の流れに沿えるようになっており、「技術をさぐる」はテーマごとの展示です。

ただし唯一地下1階には「技術をさぐる」ブースが無く、1800年代半ばから1960年代頃までの機器が主に展示されていました。下の写真は戦前の写真電送の機械。


1階には体験コーナーもあり、昔の電話機やモールス電信初号機(レプリカ)に触れることができます。モールス電信機は残念ながら「調整中」でした(下の写真)。



「技術をさぐる」コーナーでは巨大な電話交換機に圧倒されます。

このような電気機器だけでなく、タワーの形式から地下にケーブルを通すためのパイプまで網羅した幅広い展示を行っています。


下の画像は、かつての長崎無線電報サービスセンタの通信室を再現したものです。ハイモンドのHK-808という電鍵がおいてありました。

この史料館は、これ以上写真を載せるとキリがなくなるくらい広くて展示物も豊富なので、真面目に見学するとかなり時間を使うことになりそうです。私は急ぎ足で見て回りましたが、ちょうど2時間かかりました。
また、この史料館はNTTの内部向けのものでもあるため、一般の科学館のような丁寧な説明パネルなどは無いということに注意が必要です。


NTT技術史料館の一般公開は毎週木・金曜日の13時から17時までです。予約不要、入館無料です。
公式サイトはこちら: http://www.hct.ecl.ntt.co.jp/

【博物館シリーズ バックナンバー】

1. 海上保安資料館 横浜館 (無線家視点)

2. 千葉県立現代産業科学館 アマチュア無線の展示を見てきた

3. NHK番組技術展に行ってきた

4. NHK放送博物館に行ってきた

5. ソニー歴史資料館に行ってきた











2016年2月24日水曜日

海上自衛隊のビーコン?

何気なく短波の業務用バンドを聴いていたら、正体不明のデジタル信号が受信できました。
調べてみると、海上自衛隊の市原送信所から送信されているもののようで、海外ではJapanese Slot Machineとして知られている信号のようです。2001年の秋に初めて観測されたそうです。

このJapanese Slot Machineは帯域幅2kHzのPSKで、受信音がスロットマシンの音に似ているためこの名前が付いたそうです。
下の画像は今日13時30分(JST)にSDR#で受信した様子です。




画像に写っている周波数以外にも様々な周波数で確認できます。今日13時30分頃にザッと確認しただけでも、4~8MHz帯で8波出ていました。聞いてみても当然何も分かりませんが、こういう信号はなんだかワクワクしますね。一応、聞こえた周波数をメモしておきます。モードはUSB、単位はkHzです。

2016年2月24日 13時25~35分(JST)
4152.5
6246.5
6250
6417
6444.5
8312.5
8587.5
8703


周波数はよく変わるようで、インターネット上にも情報がよく上がっています(主に英語ですが)。

参考にしたサイト:SIGIDWIKI.COM http://www.sigidwiki.com/wiki/Japanese_Slot_Machine_(XSL)

2016年2月20日土曜日

ソニー歴史資料館に行ってきた

昨日、ソニー歴史資料館に行ってきました。





JR品川駅から歩いて15分ほど、少し坂を登ったところに建っている資料館です。

   

内部は残念ながら撮影禁止です。 2階建てのように見えますが展示があるのは1階だけで、日本初のテープレコーダーやトリニトロンテレビなど、ソニーの代表的な製品を主に展示しています。ソニー(当時は東京通信工業)の設立趣意書もありました。

 アマチュア無線家になじみ深いものとしては、BCLラジオのICF-5500とICF-5900(いわゆる「スカイセンサー」シリーズの代表的な2機種)、CRF-320(ワールドゾーン32)、CB無線機のICB-650がありました。展示品だけあって非常に保存状態が良いので、見とれてしまいそうです。

説明は少なめで、あくまで現物を中心とした展示になっていますが、何しろ展示物の点数が結構多いので見終わるまで1時間ほどかかりました。
また、外にはおしゃれなテラスがありますが立ち入ることはできず、何のために作ってあるのかよく分かりません(観賞用?)。

さて、この資料館、予約していないと入ることができません。予約は電話かFAXで行うようになっています。詳細はソニーのサイトをご覧ください(コチラ)
ソニー歴史資料館は2018年末に閉館したとのことです。(2020年4月9日追記)

2016年2月17日水曜日

RTL-SDRにヒートシンクを付ける など

以前から持っていたFC0013チューナー搭載のRTL-SDRはあまり発熱しないようですが、最近買ったR820Tチューナー搭載のものはだいぶ発熱が気になります。温度が上がり過ぎると感度が下がるといった話も聞くので、対策を取ることにしました。

まず秋葉原の千石電商で、適当なヒートシンクを購入。
次に無線部の部室で取り付け作業…

ケースに四角い穴をあけ、チップの裏に熱伝導性のあるテープで放熱板を取りつけました。



テープの粘着力はそんなに強くないのですぐはがれそうですが、実はそんなことはありません。
穴をギリギリのサイズで開けてあるので、下の写真のように逆さまにしてもヒートシンクの底部が引っ掛かり、ケースの外に落ちないようになっています。



また、チップの表にも、オマケ程度にアルミの放熱板を貼っておきました。



せっかくフタを開けたので、他の部分もいじってしまいます。
このドングルをUSB端子に接続するとパイロットランプが点くのですが、これが非常に明るい青色のLEDで、あまり好みではありませんでした。そこで、私の好みの色のLEDに付け替えることにしました。
このドングルの回路はアースが広く取ってあるのでLEDを外すときにハンダがなかなかとけず、同軸ケーブルのハンダ付けに使うようなハイパワーのこてを持ち出す羽目になり案外大変でした。

交換前


交換後


あたたかみのある橙色にしてみました。(最初は奇をてらって自動で色が変わるLEDにしようかと思ったのですが、ちょっと悪趣味に思えたのでやめました。)

というわけで、以前のクリスタル交換に続いて2度目のSDR改造でした。すでに改造費用だけでこのドングルの本体価格を超えてるんですが…
でも、こうして自分だけの機械を作っていくのも楽しいですね。


NHK放送博物館に行ってきた

秋葉原から渋谷まで自転車で走っている途中、愛宕山の近くを通っていることに偶然気づいたので、NHK放送博物館に寄ってみました。

愛宕神社の隣のごく地味な建物です。
なんと、先月末にリニューアルオープンしたばかりでした。

展示は主に2階と3階にあり、2階は主に放送内容に関する展示、3階は放送技術に関する展示だったように思います。

小さい博物館ながらも展示は充実しており、2階では最新鋭の8Kシアター、3階では1920年代のラジオの受信機や送信機、最初期の八木アンテナなどを見ることができてとても満足しました。現在のものと違い、ブームを使わず縄梯子の段の部分にエレメントを付けたような作りの八木アンテナはなかなか興味深かったです。
館内は撮影禁止だったため、ここで詳しく紹介できないのが残念です。

(余談ですが、NHKは最近8Kに力を入れているのでしょうか。先日行ったNHK番組技術展でも、8K関連のシステムや8K中継車を見ました。)

外に出ると、左手にいくつかアンテナが置いてありました。



これは、東京タワーに実際に設置されて50年以上も使われていたNHK総合・教育テレビ送信用のスーパーターンスタイルアンテナ。


こちらは、UHFのテレビ送信用の双ループアンテナ。


これはNHKの福井放送局で、NHK総合テレビの送信に使われていたスーパーターンスタイルアンテナ。上に載せた東京タワーのものより小ぶりです。これはアナログ時代の東京のNHKが1chと3chだったのに対し、福井のNHK総合は9chだった(=周波数がだいぶ高い)ためでしょう。


NHK放送博物館はあまり大きくはありませんが、アマチュア無線家の視点から見ても見応えじゅうぶんだと思います。入館は無料です。詳細情報はコチラ(外部リンク)。




2016年2月16日火曜日

RTL-SDR クリスタル交換

先日、aitendoでR820Tチップ搭載の2台目のRTL-SDRを買いました。
周波数が大体50ppmほどずれており、ソフト側の設定で補正できるとはいえあまり気分が良くないので、amazonで交換用のクリスタルを注文しました(コチラ)。850円でした。


交換にはたいして時間はかかりませんでした。元のクリスタルを外し、絶縁用の板を新しいクリスタルに付けなおしてハンダ付けするだけ。

早速効果のほどをチェックしてみます。

まずは、あらかじめ保存しておいた初期の状態。

93.0MHzに出ているはずの信号が少し下に出ているように見えます。約50ppmのズレです。


次に、交換後の状態。
大分ズレが小さくなり、ほぼ補正不要です!

確かに精度がかなり上がりました。しかしこの水晶、RTL-SDRの本体購入価格の3分の2ほどの値段です。安いことを最大の取り柄とするRTL-SDRをグレードアップするためにどこまでお金をかけるのか?
考え方次第ですね。

2016年2月14日日曜日

気象FAX受信を始める

一昨日、HF帯の気象FAXの受信を始めました。
これは主に船舶向けにいろいろな国で行われている放送で、天気図や衛星画像をF3Cで送信しているものです。日本では気象庁が行っています。

かつては大がかりな装置が必要だったようですが、現在では受信機とパソコンだけで受信できます。
今回使った機材は、
アンテナ:ΔLOOP10
受信機:SDRplayとSDR#(ソフトウェア)
復調ソフト:KG-FAX

です。また、SDR#の音声をKG-FAXに入力するため、YAMAHAのNETDUETTOというソフトも使っています。

まず、日本の気象FAX放送であるJMHを受信してみました。周波数と放送時間は、このページ(外部リンク)に詳しく書かれています。モードはUSB、公称周波数より1.9~2kHzほど下の周波数に合わせます(KG-FAXのスペクトラムスコープ上の2本の白い点線の間に信号が収まるように調整する)。



ゆっくりと画像が出てきます。

気象衛星「ひまわり」が撮影した地球の画像も送られています(下画像)。

何回かJMHを受信したところで、海外のFAX受信に挑戦することにしました。
手始めに、近場の韓国にチャレンジ。


何度やっても同期信号を確認できず、上の画像のようにズレてしまいます。設定は合っているはずなんですが…まだまだ試行錯誤が必要そうです。

【付録】
今回使用したソフトウェアの入手先。
SDR# http://airspy.com/download/
NETDUETTO http://netduetto.net/download/
KG-FAX http://www2.plala.or.jp/hikokibiyori/soft/kgfax/

2016年2月11日木曜日

SDR-Jを使ってみた(2)

前回に引き続き、SDR-Jを使ってみます。

今回は、SDR-Jが含むいくつかのソフトの内から、WFM Receiver を選びます。実行ファイルの名前はwfm-rpi-xxx-0.993.exe(xxxの部分はSDRの機種名)となります。今回はSDRplayを使うので、wfm-rpi-sdrplay-0.993.exeを立ち上げます。



ウィンドウがいくつか出てきますが、基本的には操作するのは上の画像中でアクティブになっているもの(fm-receiver)だけでいいはずです。

特に何も設定をいじらなくても、このウィンドウの左上のSTARTボタンをクリックするとWFMが受信できます。ただし、音質はお世辞にもいいとは言えません。

上段から順に、分かる範囲で解説を加えていきます。
STARTボタンのずっと右方にある"fm4decoder"と書かれたボタンをクリックすると、5つの異なったデコーダーから好きなものを選択できます。

2段目の左端、"Freq"をクリックすると別窓でテンキーが現れ、周波数を直接入力して移動できます。その隣の"FS"は現在の周波数をメモリーして名前を付けるためのボタンのようです。
更に右の方のf-とf+は周波数移動、fc-とfc+はスキャンです。

3段目右のスライダーはスケルチです。
4段目の"no rds"と書いてあるところをクリックするとRDS(FM放送とセットになったちょっとした文字放送)をオンにすることができるようですが、日本ではRDSの放送は行われていないので特に使いみちは無さそうです。
その右の"stereo"は文字通りステレオ・モノラルの切り替えで、更に右の"50"はデエンファシスの設定、"12000"はオーディオのローパスフィルターの設定です。

最下段の一番右の数字が周波数(kHz表示)ですが、その左の3つの数字の意味がよくわかりません…

前回からこのSDR-Jについてがんばって書きましたが、はっきり言ってこのソフトは非常に使いにくいですし、使いにくさを補って余りあるほどの長所も今のところ見当たりません。
スクリーンショットをご覧になればお分かりいただける通り、何の説明もなく数字が並んでいたりしますから、マニュアルを熟読しなければ何もできません。また、私の設定が悪いのかもしれませんが、各種の性能もHDSDRやSDRsharpの方が良い気がします。
というわけで、この記事を書いていて途中からこのソフトをレビューする意味を見失ってしまい若干辛かったです。今後はおとなしくHDSDRとSDRsharpを使うことにします。


※まだSW-Receiverをレビューしていませんが、これは不安定ですぐ落ちてしまうのでレビューできません。ですので、これにて「SDR-Jを使ってみた」は終了します。


2016年2月10日水曜日

SDR-Jを使ってみた(1)

SDRソフトと言えばHDSDRやSDR#が有名ですが、今回はSDR-Jというソフトを試してみます。
このソフトに関してはweb上に日本語の情報がほぼ無いようなので、面倒ですが英文のwebサイトを読みながら使わなければいけません。
私が説明書を読み込めていなかったり勘違いしていたりという理由で、この記事には不正確な部分があるかもしれないという点をあらかじめご理解いただきたいと思います。

さて、SDR-JはWindowsとLinuxに対応したソフトで、RTL-SDRをはじめとして多くのSDRをサポートしています。今回はWindows上で使うことにして、私の環境を書いておきます。

[パソコン]
OS Windows 10 Home 64bit
CPU Intel Core i7-4510U 2.00GHz
メモリ 8GB

[SDR]
SDRplay
RTL-SDR(チューナーチップはFC1003)

SDR-Jの導入は簡単です。このページの下の方にある"The Windows executables(Windows用の実行ファイル)"の項目にあるリンクをクリックしてzipファイルをダウンロードし、それを解凍すれば準備完了となります。リンクは2種類はってありますが、片方はDABとFM放送用、もう片方はSW用といったところです。

この2種類のzipファイルを解凍して見てみると、DAB Receiver, FM Receiver, WFM Receiver(SDRの機種ごとに分かれている), SW Receiver, そしてSpectrum Viewerといったソフトが入っていることが分かります。

まず、機種ごとに分かれていない方のFM Receiverの使いかたを見てみましょう。
sdr-j-fmreceiver-0.99.exe(0.99はバージョン名)を起動すると、下のようにウィンドウが2つ開きます。


後ろのウィンドウはとりあえず無視するとして、まず手前のウィンドウの1番の矢印の先のプルダウンメニューで使用機種を選びます。このソフトは最初からいろいろな機種に対応しているので便利です。
次に3番の矢印の先のメニューで、オーディオの出力先を選びます。上の画像中では文字化けしていますね。ここの選択を忘れると音が出ません。
そして、4番の矢印の先の"START"ボタンをクリックするとワイドFMの受信が始まります。上記の2機種で動作を確認しました。

周波数は中央のテンキーやその両脇の+-ボタンで変えられます。テンキーの上の"spectrumview"と書かれたプルダウンメニューの操作で、スペクトラムスコープとウォーターフォール表示を切り替えることができます。
また、2番の矢印の先のメニューではデコーダーの種類を選べます。私の環境ではfm4decoderが最良でした。
テンキーの左のバーはスケルチの設定です。

その他にも様々な設定ができるようになっていますが、まだあまりよく分かりません。


次回はSW Receiverや機種毎に分かれたWFM Receiverを使ってみます。

次回「SDR-Jを使ってみた(2)」はこちら。

2016年2月9日火曜日

NHK番組技術展に行ってきた

2016年2月7日から9日まで渋谷のNHK放送センターで行われていたNHK番組技術展に行ってきました。



入口でパンフレットと「一般」と書かれた札をもらって入場。(確か「放送関係者」「メーカー」というような札もあった)



中は展示品ごとのブースになっており、ブースごとに担当の方が丁寧に説明してくださいました。

中継車の場所を把握し自動でアンテナを回すシステムや…(下画像)


22.2chというとんでもないオーディオ信号を作るシステムもありました(下画像)


BCLerとして気になったのは、ラジオの受信状態を客観的に評価するシステム(下画像)。


簡単に言うと「NHKラジオのネット配信サービス『らじる☆らじる』のクリアな音声と受信機で受信した音声を比較し相関係数を求めることで受信状態を数値化する」という仕組みです(私の解釈が間違っていなければ)。
AM放送と「らじる☆らじる」では音声の帯域幅もダイナミックレンジもかなり違うので、AM放送に合わせてやらなければいけないと係の方が話しておられました。まだそれが完全にできていないので、完璧な受信状態であっても相関係数が上がりきらないことがあるとか。

こんなシステムをいつでも使えれば、受信報告書のSINPOコードの記述が客観的にできるようになりますね。

外に出ると、8Kスーパーハイビジョン中継車(世界初らしい)が停めてあり、中を見学できるようになっていました。


内部ははっきり言って何がどうなっているのかよく分かりませんでした(汗
NHKは8K対応中継車を他にも所有しており、既に実際の放送で使われた経験もあるそうです。
現在1両はスーパーボウルのために渡米していて、そのまま日本に帰らずリオ五輪の取材に向かうとのことでした。

以下、内部の様子です。




かなりの大型車で、ブレーカーは確か合計750Aのものだったと記憶しています。電源の確保が大変そうですね。




会場を出るときにアンケートに回答したら、NHKのクリアファイルとメモ帳がもらえました。

平日3日間のみの展示でしたが、何とか時間を作って行くことができて良かったです。

i-dioチューナー到着

今年3月から始まる新しい放送であるi-dioのWi-Fi Tunerのモニターに当選し(といっても恐らく応募した人は全員当選)、今日チューナーが届きました。

機種名はTUVL01、メーカーは日本アンテナです。



このチューナーはi-dioの電波を受信し、Wi-Fiでスマートフォン等の端末と接続して放送を視聴できるようにするという仕組みです。
Li-ion充電池を内蔵しており、microUSB経由で充電するようになっていますが、USBケーブルは付属していません。



厚みはなかなかですが縦横のサイズは名刺以下で、案外コンパクトだなと感じました。
ロッドアンテナは先端ほど太くなるタイプであり、4段で約19cmまで伸ばせます。
液晶画面はなく、電源ボタンの左のLEDの点灯パターンにより接続状況や電池の消耗度を判別するシンプルな構造です。側面には外部アンテナ端子として3.5mmミニジャックがあります。

気になる点としては、電池の持ち時間が約6時間しかないこと。朝から晩までの連続動作ができないというのはいかがなものでしょうか。連続100時間以上動作する製品が珍しくないラジオと比べるとかなり不利です。もう少し筐体が大きくなっても構わないのでバッテリーの容量を増やし、最低でも10時間の連続動作ができるようにしてもらえれば嬉しかったです。


i-dioの放送はまだ始まっていませんが、現時点でできることをやってみます。まずはi-dio視聴用アプリのインストール。

さて、i-dio視聴用アプリはiOSとAndroid向けのものを作っているようですが(Windowsは…?)、この記事を書いている時点ではAndroid用のトレーラー版しか公開されていません。さっそくこれを手持ちの唯一のAndroid端末であるAndroid-x86入りパソコンに入れてみました。

アプリをダウンロードして開くと、いきなりいきなりi-dioの宣伝ビデオが流れます。

ビデオが終わると、こんな画面が表示されます。

今のところ放送自体が始まっていないので、アプリの内容もこれだけのようです。


重要なことを忘れていました、このチューナーをWi-Fiで端末に接続してみましょう。

結果から書くと、なんと接続できませんでした。
パスワードを正しく入力して接続しようとしても、毎回「認証に問題」というメッセージと共にはじかれてしまいます。
Wi-Fiが繋がらないと、このチューナーは無用の長物なんですが…

私のAndroid環境が多少特殊なのがいけないのかもしれませんが、今のところどうしようもない状況です。
頼みの綱はiOS用アプリのリリースです。

というわけで最初から問題が発生してしまい、どうなることやらわかりませんが、放送が開始された暁には無事に視聴できることを期待しています。






2016年2月7日日曜日

60年前のテレビ解説書

去年、大学の図書館で除籍本の中に面白そうな本を見つけたのでもらってきました。


TV stations (Walter J. Duschinsky 著)


1954年にアメリカで発行され、翌年に私の大学の図書館に入ったという年代物です。これほど古いと、インターネットで調べてもさすがにほとんど情報が出てきませんね。

内容は当時の最新のテレビ放送技術に関するもので、図や写真もたくさんある分かりやすいつくりになっています。

第1章ではテレビ局の組織構成、局を建設するのに適した土地の選定、様々な放送設備の解説など、テレビ局を作るうえで基礎的な事項に触れています。

第2章は、人事、スタジオをはじめとする局内の部屋の構造、アンテナ・タワーの構造などなど、本当に盛りだくさんの内容となっています。なんと、この本の発行の前年にテレビ放送を開始した日本テレビのアンテナの写真まで載っています(下の画像の右上)。


実は全部は読んでいませんが、良い掘り出し物と思って大事に持っておきます。

2016年2月3日水曜日

2015年QRPコンテスト 結果発表

JARL QRP CLUBの2015年QRPコンテストの結果がいつの間にか出ていました。

http://www.jaqrp.org/modules/Contents/data/24/2015QRPcontest_Result.pdf

私は14MHz自作機部門で7×4=28点、5局中3位でした。
この部門は例年参加局が少ないのであわよくば優勝できるか…?と思っていましたが、そう甘くはありませんでしたね(^^;

無線機は自分のSST-20、アンテナは社団局の3エレ八木を借りてCWのみでの運用でした。

交信していただいた皆様、ありがとうございました。


Android-x86でSDRtouchを使う

スマホやタブレット用のOSとして普及しているAndroidのパソコン版と言えるAndroid-x86を古いノートPCにインストールして、SDRソフトを動かしてみました。

Android-x86のインストールはそんなに面倒なものではなく、ダウンロード→LiveUSB作成→USBメモリから起動→インストール までスムーズに行えました(詳しい方法を紹介しているサイトは多くあるのでここでは詳細は省略します)。

今回使ったのはAndroid-x86-4.4-r4というバージョンです。
使ったパソコンはASUS UL20Aで、部品の交換はほぼしていませんがHDDだけ元より少ない80GBになっています。

さて初期状態のAndroidでは日本語入力ができないのでGoogle日本語入力をインストールし、満を持してAndroid用SDRアプリ"SDRtouch"と、今回使うRTL-SDR用ドライバ"RTL2832U driver"を入れてみました。共に無料です(注:SDRtouchは有料のキーを購入しないとスペクトラムを60秒間しか表示できないなどの機能制限がかかります。今回はお試しなのでキーは買っていません)。

チューナーチップFC0013とADコンバータRTL2832Uを搭載したドングルを使って、無事に受信できました。画像はFMラジオ局 J-WAVEを受信しているところです。

AndroidのUIはタッチパネル向きなので、パソコンのマウスで操作するのは若干不便ですね。



しかし、ここまで一直線に何の苦労もなくできてしまうと逆にブログ記事にし難いです…
もちろん簡単にできるのは良いことですが。

というわけで、またしても特にオチも新情報もない記事でした。

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Android-x86は以下のページから入手できます。

URL: http://www.android-x86.org/

SDRtouchについてはこちら。

URL: https://play.google.com/store/apps/details?id=marto.androsdr2&hl=ja